今回書く職業訓練の話は、私が受講していた当時の体験(もう何年も前)をもとにしています。
職業訓練を受けられれば、
失業給付を受けている期間を使って、
比較的お金をかけずにスキルアップのための勉強ができる。
この点だけを見ると、とても「お得な制度」に見えるかもしれません。
でも実際は、
- 誰でも必ず受講できるわけではない
- 人気講座は倍率が高い
- そもそも「資格を取りたい人」のための制度ではない
という前提があります。
職業訓練は、
「次の就職に活かすために、必要なスキルを身につけたい人」
のための制度です。
だからこそ、
FPや簿記を「取れればラッキー」「履歴書に書ければOK」という感覚で臨むと、
選考でも、受講後の転職でも、ズレが生まれやすい。
この記事では、
私自身が福岡県の職業訓練でFP・簿記を学んだ経験をもとに、
職業訓練で取れる資格は転職に使えるのか?
そのリアルなところを書いていきます。
職業訓練ってどんな制度?(ざっくり)
公共職業訓練(ハロートレーニング)は、希望する仕事に就くために必要な職業スキルや知識などを習得することができる公的制度です。
※受講を希望される方は、ハローワークまでご相談ください。
- 受講料は原則無料
- テキスト代などは自己負担
- 目的は「資格取得」ではなく
次の仕事に就くためのスキルを身につけること
ここを勘違いすると、
選考や受講中の姿勢でミスマッチが起きやすいなと感じました。
福岡県の職業訓練は倍率が高い
私が受けた当時の福岡県の職業訓練は、
人気講座の倍率がかなり高かった記憶があります。
特に、
- 事務系
- IT(Webデザイン、プログラミングなど)
- 簿記・FPなど資格が絡む講座
このあたりは応募が集中しがち。
ほかの理由の一つとして、
訓練延長給付(職業訓練を受けている期間、失業給付がもらえる期間が延長される)
を狙っている人が多いという現実もあります。
だからこそ、
「誰でも入れる」「とりあえず申し込めばOK」
という感覚でいると、普通に落ちます。
選考のリアル①:筆記試験は意外と油断できない
選考には筆記試験(国語・数学)がありました。
※都道府県によって、内容や出題形式(記述式・選択式)が違うようです。
内容は中学レベルとはいえ、
正直、久々に解くとそれなりに難しい。
- 国語:字の読み書きや文章問題
- 数学:割合、簡単な計算問題など
「このくらい余裕でしょ」と何も対策しないと、
普通につまずく人はいると思います。
職業訓練、舐めてると落ちます。
この時久々に苦手だった数学の塩水問題や確率に触れて冷や汗かきました。
選考のリアル②:面接はかなり緊張する
集団面接という独特の空気
面接は4人同時の集団面接でした。
- 思った以上に緊張する
- 他の人の受け答えが気になる
- 直前の人の回答に引っ張られる
これ、経験すると分かるけど、結構しんどいです。
「筆記より面接重視」らしい
筆記試験より面接が重視されると言われていました。
実際に受けてみて感じたのは、
- 制度をちゃんと理解しているか
- 就職する気があるか
- 訓練をどう活かすつもりか
このあたりをかなり見られている印象でした。
自分の手応え
正直、筆記試験の点数は
「そんなに良くなかっただろうな」と思っています。
でも、面接では
質問の意図を理解して、きちんと受け答えできていた
という感覚はありました。
これは失敗だなと思った面接での回答
集団面接だからこそ、
他の人の回答が全部聞こえます。
その中で、個人的に
「あ、これは不利に働きそうだな」と感じた回答がありました。
なぜ職業訓練を受けようと思いましたか?
「資格が取れるから」
これ、気持ちは分かるんですが、
- 制度補助でタダで資格取れてお得
- 制度の趣旨を理解していない
こう見えてしまうリスクが高い。
なぜFP・簿記を取りたいのですか?
「履歴書に書ける資格が欲しい」
これも同じで、
- 資格がゴールになっている
- 次の仕事とのつながりが見えない
印象を受けました。
大事なのは、
「次の仕事に就くために、なぜこの知識が必要なのか」
を説明できるかどうか。
ここは、今振り返ってもかなり重要だったと思います。
職業訓練に通っていた頃の生活の話
職業訓練に通っていた期間は、
いわゆる「無職期間」ではあるけれど、
- 毎日通う場所がある
- 学ぶテーマがある
- 人と話す機会がある
この安心感は、思っていた以上に大きかったです。
受講生も、年齢、前職、置かれている状況
本当にバラバラ。
私の受講した「FPコース」は
「FP2級技能士」「日商簿記3級」が4ヶ月ほどの受講期間で
取得できるレベルの講義を受けることができ、
更に、基礎的なビジネススキルとして、オフィス系ソフトの使い方など
かなり手厚い内容だったと思います。
朝から夕方4時まで授業があって、正直思っていたよりみっちり勉強。
実際、途中で来なくなった受講生もいたり。
受講生同士で喧嘩があったりと、ピリッとした空気になったこともありました。
それでも、完全に一人で転職活動するよりは、精神的にかなり救われていた
と思います。
結論:職業訓練のFP・簿記は転職に使えた?
結果として私は、
職業訓練で FP2級技能士・日商簿記3級 を取得し、
訓練が終了する直前に、次の就職先を見つけることができました。
ただ、受講生全体を見ると、
訓練終了時点でまだ次の仕事が決まっていない人も、決して少なくなかったです。
FP2級・簿記3級は、
事務職としての最低限の理解力・計算力があることを示すには、十分役に立つ資格だと思います。
一方で、社労士事務所などの専門性が高い職場では、
資格そのものが強く評価される場面は、正直あまり多くないと感じました。
実際、社労士事務所の求人では
「FPや簿記を持っていること」よりも、
・労働保険・社会保険の実務経験
・手続きや給与計算への理解
を重視されるケースが多いと感じました。
結局のところ、
職業訓練で何を学んだかよりも、
その時間をどう使い、どう説明できるかが一番大事。
職業訓練は、
資格を取るための制度ではなく、
次の仕事に本気で向き合う人のための準備期間です。
「何のために受けるのか」を言葉にできるなら、
FPや簿記は、きちんと転職の助けになると思います。

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